県内初「里浜公園」に カーミージー活用へ計画


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【浦添】防衛省の補助事業を活用し、浦添市港川周辺の自然豊かな海岸(通称・カーミージー)を生かした公園整備で、地域の活性化を図ろうと、浦添市は3月までに「市まちづくり実施計画」を策定した。

2013年度内に防衛大臣の事業指定と、14年度以降に用地買収や工事などの事業着手を目指す。
 整備を予定するのは、国道58号から沖縄電力入り口奥に進んだ海沿いのカーミージー地区(2ヘクタール)と、陸運事務所横の港川市民グラウンド跡地(0・5ヘクタール)。
 カーミージー地区には滑り台といった遊具類は設置せず、自然海岸を楽しむことを第一とした公園を設ける。アーサ採りや追い込み漁体験、生物観察ができるようにするほか、カヌーの艇庫も設置。市民がさまざまな形で気軽に海を楽しみ、交流を図る場となる県内唯一の「里浜拠点公園」を計画する。
 同公園の整備・運営、利用を通じ高齢者就労支援施設、市民活動交流施設、発達障がい者支援施設、公園管理運営センターが相互に連携し合う「複合施設」を設置する予定。
 港川市民グラウンド跡地はテニスコート4面、フットサルコート2面の多目的運動場の整備を計画している。
 これまでカーミージーでカヌー体験や生物の観察会を催すなど里浜として活用し続け、本計画策定にも携わった港川自治会の銘苅全郎自治会長は「自治会が取り組んできた里浜活動を、全面的に取り入れてもらった」と説明。「県内のどこにもない、オリジナルの海浜公園にしていきたい」と意気込んだ。

カーミージーで港川小教職員を対象に行われたカヌー体験=2011年
浦添港川整備予定地区