沖縄文化の継承誓う てるりん祭


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県内外で活躍する唄者が集った「第5回コザ・てるりん祭」=14日、沖縄市中央パークアベニュー

 【沖縄】戦後沖縄を代表する芸能者で「てるりん」の愛称で親しまれた故・照屋林助さんの功績をたたえ、屋外ライブで民謡を楽しむ「第5回コザ・てるりん祭」(同実行委員会)が14日、沖縄市中央パークアベニューで開かれた。

あいにくの悪天候だったが、林助さんとゆかりある唄者らが出演し、歌や三線などを披露。県内外から詰め掛けた多くの来場者でにぎわいを見せた。
 てるりん祭は、林助さんの誕生月に当たる4月に、沖縄の音楽や文化、芸能を愛する人たちが交流を深めて後世に継承するのが目的。
 大城美佐子さんや照屋林賢さん、前川守賢さんなど総勢20組を超える豪華メンバーが勢ぞろい。ザ・ブームの宮沢和史さんもゲスト出演して「島唄」を披露した。各唄者は情感あふれる演奏で客席と触れ合い、会場一体となって盛り上がった。林助さんの「最後の弟子」の玉城満さんと藤木勇人さんが司会を務めて、林助さんの愉快な思い出話で観客を沸かせた。
 無料で開放されたイベントに多くの市民が集まり、泡盛やつまみを片手に野外ライブを満喫。締めは園田青年会のエイサーにより、参加者一同でカチャーシーを踊り熱気は最高潮に達した。
 林助さんの次男で実行委員長の照屋林次郎さんは「沖縄の唄者には素晴らしい人たちがたくさんいる。県内外の人たちに沖縄の音楽を楽しんでもらいたい」と話した。
 冒頭には会場で、3月に死去した沖縄民謡の唄者・登川誠仁さんの冥福を祈り黙とうがささげられた。