バリアフリーを力に 観光、民泊の戦略学ぶ


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 【うるま】うるま市の観光地域づくりを協議する「うるまの島々『宿』ネットワーク会議」が4月26日、うるま市勝連平安名のNPO法人てぃだ与勝で開かれた。

与勝地域の住民や自治会担当者、市職員ら約20人が参加した。島しょ地域の魅力を活用し、与勝地域を滞在型の観光地として発展・定着させるため、バリアフリー観光や民泊の推進について話し合った。
 那覇空港しょうがい者・こうれい者観光案内所所長で、NPO法人バリアフリーネットワーク会議の親川修代表は、「障がい者や高齢者もケアできる観光地域づくりができれば、リピーターが訪れる観光地として定着できる」とアドバイスした。
 修学旅行受け入れの例を挙げ、「障がいのある生徒が普通学校に通う事例が増えている。車いすの生徒を一人受け入れられなければ、学年全体の旅行先が変更される」と説明。人口が急速に高齢化している日本の現状に触れ、「地元の高齢者が元気に外へ出ていける地域になれば、観光地としても必ず成り立つ」と語った。
 そのためには、「漁業や農業をしている人も含めて、地域の人全てが迎え入れる気持ちを持つことが大事だ」と呼び掛けた。
 意見交換会では参加者から「高齢者が住んでいた空き家をバリアフリーに改築し、宿泊施設に利用できないか」「健康長寿やグラウンドゴルフなどのテーマを設けた観光地づくりができないか」などの声が上がった。

与勝地域の観光地づくりを協議した参加者ら=4月26日、うるま市勝連平安名のNPO法人てぃだ与勝
親川修代表