【ブラジル】民謡大会1位に国吉、田端さん 沖縄開催の祭典出場へ


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第19回民謡大会で1位に輝いた(左から)田端さん、国吉さん=ブラジル沖縄県人会本部会館

 琉球民謡保存会ブラジル支部(米須正支部長)主催の「第19回民謡大会」(山内盛一実行委員長)がこのほど、ブラジル沖縄県人会本部会館で催された。6歳から82歳まで、83人が出場。グランプリ一般の部と高齢者の部で、それぞれ1位になった国吉ケビン・隆二さん(17)=3世=と田端春子さん(78)=2世=が、6月にうるま市で催される「民謡の祭典」にブラジル代表として出場する。

 国吉さんは現在、琉球民謡「サンシン・バンド・ヒーローズ」のメンバーとして活躍中。昨年ブラジルで開催された「世界若者ウチナーンチュ大会」やことしペルーで催された「ニーセーターツアー」に参加するなど、沖縄の文化習得・継承に積極的に取り組んでいる若者だ。「沖縄で歌えることがうれしい。頑張ります」と満面の笑みで祝福に応えていた。
 田端さんは7年前にも同大会で優勝したが、都合で沖縄行きを断念した経緯がある。関係者の厚意で今回再度挑戦、「懐かしき故郷」を歌い見事1位入賞した。
 田端さんは「好きな民謡を歌ってきて、やっと父母の故郷、屋慶名を訪ねることができる」と初めての沖縄訪問の喜びを静かな表情で語った。
 米須支部長は開会のあいさつの中で「来年は当大会も20年の節目となる。沖縄から先生方をお迎えして、ブラジルの琉球民謡ファンに喜んでもらえるようにしたい」と抱負を述べた。