【ハワイ】沖縄戦情報 提供して ラジオで県系人に要請


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ラジオを通してハワイの県系人に沖縄戦に関する情報や資料の提供を呼び掛ける県平和祈念資料館の職員(中央の2人)ら=米国ハワイ

 県平和祈念資料館の功刀弘之さんと新垣誠さんはこのほど、10月に県平和祈念資料館で開く特別企画展の資料収集のため、ハワイを訪問した。

ホノルル市にあるアラモアナショッピングセンターの日本語ラジオ放送局「KZOO」のインタビュー番組と、毎週日曜日の午後に放送される沖縄番組『かりゆしと共に』に出演した。
 企画の経緯や趣旨を述べ、ハワイの県系人に情報と資料提供への協力を呼び掛けた。
 沖縄戦体験者の証言をめぐっては、米陸軍情報部MIS(Military Intelligence Service)に所属していた日系2世の通訳兵が日本語やウチナーグチで、壕にいる住民へ投降を呼び掛けたことがよく語られる。
 県平和祈念資料館の2人は、当時通訳兵の一人だった比嘉武二郎さんへのインタビューを中心に、情報をまとめ、ハワイ移民の歴史から戦争勃発後の沖縄系1、2世の心の葛藤や、戦争という状況で故郷の地を踏んだ彼らの思いを沖縄の人々に紹介したいと語った。
 当時の写真や制服、筆記用具、帳面など展示できる物があれば、出展に「ご協力いただきたい」と述べた。
 インタビュー番組には、ことし「ウチナーンチュぬ肝心」のCDを県平和祈念資料館に贈った、県系ハワイ3世、城間デレック氏も同席。同曲の生演奏を披露し、リスナーに協力を呼び掛けた。
 (名護千賀子ハワイ通信員)