【アメリカ】琴の調べで支援 福島の子健康回復保養センター


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琴チャリティー演奏会で、演奏する奏者たち=米カリフォルニア州ロサンゼルスの隣接都市トーランスのPL教会劇場

 東京電力福島第1原発事故で被ばくした子どもたちの健康回復を目的にした保養センター「NPO法人沖縄・球美の里」が2012年7月5日に久米島に誕生した。

その支援を目的として、4日、米カリフォルニア州ロサンゼルスの隣接都市トーランスで粟屋陽子さんの琴チャリティー演奏会がPL教会公開劇場で行われた。入場券は完売し約200人が詰め掛けた。
 琴演奏にはゲストに日本からオカリナ奏者・三牧孝至さん、カリフォルニア州リバーサイドで琉球民謡教室を営む石原春雄・照子さんの孫・新垣ユーキさんによる三線や、稲継亮二さんのスチール・ギター演奏が加わり「春の海」「涙そうそう」「愛よ愛よ」「氷上の舞」「ラブストーリー」など8曲を演奏、聴衆を魅了した。
 今回のチャリティーコンサートは、金子祐仁さんと妻のベバリーさんが昨年夏、福島の子どもたちの支援のために発足したグループ「Families for Safe Energy」の活動を知った琴奏者・粟屋さんが協力を申し出たことによって実現した。
 また金子さん一家は11年の東日本大震災以降、横浜からハンティントン・ビーチに引っ越し、祐仁さんは現代アーティストとして現在日本とアメリカを往復する生活をしている。
 「球美の里」理事長の広河隆一さんとは、球美の里への全面的支援を申し出たことで、ことし2月に知り合いになったいう。
 ロサンゼルス地域で活躍する粟屋さんは金子夫妻の息子ライアン君の琴の師匠でもある。ライアン君は当日、日本語で「球美の里」の活動状況を説明し、ボランティアを買って出た。(当銘貞夫通信員)