県内初のCD市史 沖縄市「戦後新聞編」


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 【沖縄】沖縄市史編集担当はこのほど、沖縄市に関連した39万5千件に上る沖縄戦後の県内4紙の新聞記事見出しをCD―ROMにまとめた「沖縄市史第9巻 戦後新聞編」を発刊した。

同担当によると、市町村史を電子記録媒体で発刊するのは県内初。終戦直後の1945年から沖縄市が誕生した74年までを対象に、同市関連の政治、経済、教育、文化などの多岐にわたる情報が網羅されている。
 「琉球新報」と「沖縄タイムス」のほか、50年代半ばから60年代初めに掛けて本島中部一円で扱われた「中部情報」「中部日報」を加えた計4紙の記事をまとめた。
 CDには、戦後の旧越来村や美里村、コザ市を含む沖縄市に関係する新聞記事の見出しや、記事中に記載された同市関連用語となる地名、施設名、人名、事物などがまとめられている。キーワードを入力すれば、関連する記事見出しの一覧が表示される。記事本文は収録されてないが、関連の新聞記事は、市史編集事務局に保管されており閲覧できる。
 市史はこれまで冊子で発刊していたが、膨大な資料の迅速な検索や市民利用の簡便化、予算削減の観点から今回、電子記録媒体で発刊した。
 市史編集責任者の恩河尚総務部次長は「戦後沖縄の縮図とされる沖縄市の誕生の経緯、歴史がまとめられている。地域研究の道しるべ、戦後史研究、字誌、学校教育に利用してもらいたい」と話した。
 CDは千枚作成され、1枚千円で販売する。同事務局で購入できる。問い合わせは(電話)098(929)4128まで。

「沖縄市史第9巻 戦後新聞編」の発刊に携わった沖縄市史編集の担当者ら=13日、沖縄市役所
沖縄市に関連した沖縄戦後の新聞記事見出しをCD―ROMにまとめた「沖縄市史第9巻 戦後新聞編」