若者の視点で伝える 沖国大生が戦跡ガイド


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生徒たちに健児之塔について説明する大学生ガイド=21日午前、糸満市摩文仁

 県外の修学旅行生を中心に沖縄戦などについてガイドしている沖縄国際大学の平和学習サークル「スマイライフ」のメンバーが21日、うるま市の具志川中学校3年生約280人の平和学習でガイドを務め、沖縄戦の状況や平和の尊さを訴えた。同サークルが県内の学生を対象にガイドをするのは珍しいという。

 同中学校では23日の「慰霊の日」に合わせ、毎年この時期に平和学習を実施。3年生は県内の戦跡を訪ねている。以前は先生らが説明をしていたが、「同世代の大学生の言葉と視点で教えてほしい」と、3年ほど前からスマイライフに呼び掛け、メンバーがガイドをしている。
 この日は、糸満市摩文仁の沖縄師範健児之塔南城市玉城糸数の糸数壕などを巡った。健児之塔ではガイドが「皆さんや私たちと同世代の人が戦争で亡くなったことを知ってほしい」と説明。生徒たちは熱心にメモを取っていた。
 同中3年の安谷屋愛梨さん(15)は「当時の人たちの大変さが分かった。戦争は起こしてはいけないと思った」。ガイドを務めた友井裕斗さん(20)は「沖縄出身者なのに、大学で勉強するまで沖縄戦や基地問題で知らないことも多かった。これからも勉強したことを県内外の人たちと共有し、伝えていきたい」と話していた。(村上和陽)