美里工、打撃で圧倒 県高校野球第1日


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美里工業―宮古 4回表1死一、三塁、適時二塁打を放つ美里工の高江洲大夢=22日、宜野湾市立野球場(金良孝矢撮影)

 第95回全国高校野球選手権沖縄大会第1日は22日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1回戦7試合を行い、第3シードの真和志は4―1で久米島を振り切って、2回戦進出を決めた。第4シードの八重山はコザとの接戦を3―2で制して初戦突破を果たした。

春季大会で4強入りした八重山商工は7―0の七回コールドで辺土名を寄せ付けなかった。春季大会のシード校同士の対戦となった宮古―美里工は、6―1で美里工に軍配が上がった。このほか、与勝、豊見城、宮古工が初戦を突破した。23日は同スタジアムなどで1回戦9試合が行われる。

◆「3年生を甲子園に」 美里工・2年生の主将、高江洲逆転打
 低い軌道を描いて左方向に飛んだ打球を、宮古の左翼手が追った。「これは捕られる」。一塁に向かう美里工の高江洲大夢は外野フライを覚悟した。
 四回1死一、三塁。高江洲が打ったのは内角低めの直球だった。打球はどんどん伸びて、腕を伸ばした左翼手の頭上を越えた。三塁走者が生還し、美里工が逆転に成功した。「(打球が)伸びてくれて良かった」。チームを引っ張る2年生主将の高江洲は白い歯をのぞかせた。
 1―1の同点に追い付いた直後の四回表。美里工の島袋優が攻撃の口火を切った。2年生主体のチームで数少ない3年生メンバーの島袋は「ベンチに入れない3年生の分も打とう」と二塁打で出塁した。5番・松堂正が内野安打でチャンスを広げ、高江洲が「3年生が作ったチャンスだから絶対につなげよう」と左越えの適時打を放った。その後も打線がつながり、計3点を奪って勝利を引き寄せた。投げては先発の長嶺飛翔が低めを攻める投球で10奪三振の好投を見せた。
 高江洲は「今までチームを支えてくれた3年生を甲子園に連れて行って恩返しがしたい」と強調。「今日の試合では反省点もあったので、足元を見詰め直して1日1日の練習をこなしたい」と話した。(平安太一)

<きのうの結果>
▽1回戦
美里工 6―1 宮古
豊見城 8―0 宮古総実
  (八回コールド)
宮古工 12―10 八重山農林
与勝 10―0 伊良部
  (五回コールド)
八重山 3―2 コザ
真和志 4―1 久米島
八商工 7―0 辺土名
  (七回コールド)

<きょうの試合>
▽1回戦
【セルスタ】9時
美里―那覇国際
知念―陽明
南部農林―開邦
【宜野湾】9時
中部農林―興南
具志川―浦添工
浦添商―宜野湾
【北谷】9時
前原―読谷
昭薬付―南部工
名護商工―南部商