ビーグ収穫機械化 交付金活用、生産拡大に期待


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刈り取り機を使ったビーグ収穫を実践したうるま市い草生産組合=15日、うるま市与那城照間のビーグの畑

 【うるま】うるま市具志川・与那城照間地域のビーグ(=い草)を継承しようと、うるま市い草生産組合(組合員32人)にこのほど、刈り取り機6台と乾燥機4台が導入された。導入は市の一括交付金で実現した。

 手刈りだった収穫作業の機械化は、約200年続く同地域のビーグ栽培で初めて。照屋守敬組合長は「生産規模を拡大するとともに、若者に農業を魅力的に思ってほしい」と新しい試みに期待を懸ける。
 ビーグ(=い草)は、畳表に使われる葉状の植物。同組合は15日、生産量全国一の熊本県からJA職員と機器整備担当者を招いて講習会、刈り取り作業を実施した。
 うるま市具志川・与那城照間地域は、県内の生産量9割を誇る生産地で、県外、国外に出荷されている。だが、組合員の高齢化などで、生産量は減少傾向にある。
 照屋組合長は「注文に追いつかないこともあり、県内の需要まで賄えていない」と説明する。県内でうるま市産のビーグを広げることが目標という。
 組合員・照屋守輝さんの300坪の畑は、これまでは3人がかりで約8日かけ収穫していた。収穫日数が長引くと、天候の影響でビーグの状態が悪化することもあるという。今後は、刈り取り機を使い、2人で1日で収穫できると見込んでいる。
 ビーグは本年度、うるま市の特産品に認定されている。同組合はより丈夫で色がよく長持ちするビーグへの品種改良も進めている。