岸田文雄外相、小野寺五典防衛相が沖縄全戦没者追悼式に外相、防衛相としてそれぞれ初めて参列した。両氏ともに式典でのあいさつはなく、公式な記者会見も行わなかった。
岸田氏は式典後「あらためて沖縄の苦難の歴史に思いを致し、亡くなられた多くの方々のみ霊安らからんことを心から祈った」と説明。「自分の立場として平和外交をしっかり進めなければいけないという思いを強くした」と述べた。
小野寺氏は記者団に対し「あらためて安全保障の担当者として平和の誓いをした」とだけ述べ、会場を後にした。その後「参列などを終えて」との談話を発表し、「慰霊の日」について「沖縄戦の戦没者の鎮魂と恒久平和を希求するために沖縄県が定めた日であり、県民にとっても日本国民全体にとっても大変意義深い意味のある日だ」と指摘。「国の安全保障を預かる一人として、戦争の惨禍を二度と繰り返さないことを誓った」とした。
一方、駐日米大使として18年ぶりに出席したルース氏は取材に応じず、代わりに大使館上級顧問のジョン・ナイリン氏が「素晴らしい式で大使も感銘を受けている」と述べた。