慰霊の日の23日、岡山県の美作大学に通う沖縄出身学生らが「命どぅ宝」をテーマに同大学で催しを開いた。学生約60人が創作ダンスや演劇、エイサーを披露した。
演劇ではひめゆり学徒が逃げることを選べずに自ら命を絶ってしまう場面や、壕で泣く赤ん坊を日本兵に殺されそうになり、母親が慌てて口をふさぎ、過って死なせてしまう場面などが展開された。
会場には学生や地域に住む人々ら約250人が詰め掛けた。住民を巻き込んだ地上戦が68年前に起こったという悲しさに、すすり泣く来場者や「慰霊の日を知ることができた」と学生に握手を求める人々もいた。
実行委の上江洲美奈さん(20)=うるま市出身=は「過ぎ去ろうとする戦争の記憶を、今度は私たちが語り継がないといけないと思い、一生懸命に頑張った。慰霊の日を伝えたいという目的は果たせたと思う」と満足そうに話した。