沖縄戦学ぶ行動薄く 創価学会学生平和委


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 沖縄創価学会学生平和委員会はこのほど、県内5大学の学生1175人を対象に平和意識アンケートを実施した。沖縄戦を学ぶことについて、92%が大切であるとの回答をした一方、学ぶ機会があれば参加したいと回答したのは46%にとどまった。

 アンケートは5月27日~6月17日に、琉球、沖縄国際、沖縄、名桜、県立芸術の5大学の学生を対象に実施した。回答者の内訳は、男性56%、女性44%、県内出身者77%、県外出身者23%だった。
 23日の慰霊の日が何の日か知っているかとの質問には82%が「はい」と回答。慰霊の日が近づき、家族や友人、知人との間で沖縄戦の話が出たかとの質問には「はい」との回答が23%と低かった。「いいえ」は77%だった。68%が沖縄戦について振り返る機会が減っていると思うと答え、同回答をした人のうち61%が現状について「不安に思う」と答えた。
 沖縄戦を学ぶために大切なこととして、「学校教育」と回答した人が26%と最も多く、19%が「直接聞く戦争体験」と回答した。
 サンフランシスコ講和条約が発効された「4月28日」について、何の日か知っていたのは44%だった。
 同委員会の名嘉真朝也副委員長(沖縄国際大3年)は「沖縄戦について振り返ることが大切だと思う学生は多いが、周囲で沖縄戦について話題は出ず、考える機会があまりない現状が分かった」と話した。同委員会は今後、沖縄戦や平和学習の機会を増やしていくという。
 アンケートは同委員会が2010年以降、毎年実施している。