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日本語教え、自身も学ぶ
沖縄国際大学総合文化学部英米言語文化学科を卒業した嘉手川隼(しゅん)さん(25)=那覇市出身=は米バージニア州、リッチモンド市にあるリッチモンド大学日本語学科で、3年間助手を務めた。そしてこのほど、大学での最後の仕事となるホームステイ夏期集中講座in浜松の講師としてリッチモンド大学の学生8人を引率し帰国の途に就いた。
嘉手川さんは「レベル別にドリルのクラスを持った。そのほか、プラクティスセッションを持ち、テストの採点や成績づけ、そして問題のある学生のケアも大切な仕事だった。ドリルのクラスは機械的なドリルは一切せず、オーディオリンガルのような旧式での教授も非現実的だと思ったが、その実践が難しかった」と話す。
また「言語を教えるという事は文化的な事まで言及され、映画やエッセーを通してディスカションになると学生の意見から視点の違いを自分自身も学べた」と話した。
嘉手川さんは3年間を振り返り「1年目は初めての異文化に接し、怖い思いがあった。自分を見詰める機会になり何も知らない自分を知る事ができた。2年目はいろいろな人の考えの違いを知る事ができ、世界が少しずつ広がった。何でも体験する事で見えてくるものがあると知った。そして3年目には自分と周りの違いを冷静に客観視できた。自分を肯定的に見られるようになった」と自らの成長を話す。
一番の収穫は「外国に出た事で日本全体や故郷沖縄を外から見る事ができ、長所も短所も受け入れられるようになった。沖縄の家族への感謝の気持ちが湧いた」と話した。
また音楽が好きな嘉手川さんは、ワールドミュージッククラスで和太鼓、ブラジル音楽のボサノバ、インドネシア音楽のガメラン、そしてアフリカンドラムを学び、毎年2回の公演を経験した。和太鼓を各イベントで演技するなど日本文化アピールにも一役買い、またワシントンDC沖縄県人会のイベントでもボランティアを楽しんだ。(鈴木多美子通信員)