台風7号、先島11人重軽傷 停電最大1万5000戸


社会
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暴風で横転したホテル駐車場の車両=13日午前6時半ごろ、石垣市浜崎町(佐々木健撮影)

 沖縄気象台によると、12日夜遅くから13日未明にかけて先島諸島に最接近し、暴風域に巻き込んだ台風7号は、13日午後9時現在、石垣島の西北西600キロにあって、時速約25キロで北西へ遠ざかっている。先島諸島の暴風警報は13日中に解除され、与那国と久米島地方では14日未明まで強風が吹く見込み。

石垣市と宮古島市で11人が重軽傷を負った。県や市町発表によると、農林水産業の被害総額(速報値)は、サトウキビを中心に5億7312万9千円だった。最大瞬間風速は与那国町祖納で60・2メートル(午前1時37分)、最大風速は44メートル(同1時56分)を記録した。
 沖縄電力によると14日午前0時現在、石垣市を中心に約2600戸が停電している。同日は最大1万5500戸が停電した。
 八重山地方の沿岸海域は14日、うねりを伴いしけることから、気象台では警戒を呼び掛けている。
 石垣市登野城では1時間の最大降水量が59ミリ(13日午前0時34分)、総降水量が194ミリを記録した。
 与那国町久部良で住宅1棟が半壊、男性1人が自主避難した。石垣市によると、12日から自主避難していた同市などの12世帯16人は全員帰宅した。県防災危機管理課によると、与那国町などで住宅17軒が一部損壊した。沖縄電力によると、石垣島地方では13日、最大で契約世帯の半数を超える1万2900戸が停電した。宮古島市の停電は14日午前中にも復旧予定だが石垣島方では復旧に14日いっぱいかかる見込み。
 NTT西日本沖縄支店によると先島地方で、推定2700件の通信ケーブルなどの故障があり、電話やインターネットが利用できない地域がある。復旧には約2週間かかるという。
 13日午前中は先島を発着する航空便を中心に30便が欠航、約2600人に影響が出た。船舶では先島諸島間航路を運航する便を中心に多くの便が欠航した。