【北部九州総体】2013年度全国高校総体「未来をつなぐ 北部九州総体」は第3日の30日、大分など3県で各競技を行い、県勢はハンドボール1回戦で男子興南が37―22で昭和学院(千葉)を破り、女子那覇西は47―6で松江南(島根)に大勝した。
陸上は、ハンマー投げの大嶺権也(那覇西)が予選で57メートル97を投げて決勝に進み、決勝は53メートル51で13位だった。同八種競技の前三盛敦貴(八重山)は1日目を終えて8位に付け、同400メートルリレーの那覇西(尚師尚宏、与那原良貴、金城祥冴、濱田三四郎)は41秒31で準決勝へ進んだ。卓球は個人ダブルスを行い、男女とも1、2回戦で敗退した。第4日は、自転車など5競技に県勢が出場する。
◆女子 那覇西/隙突き パス奪い速攻
那覇西は松江南(島根)に47―6と大差を付けて圧勝、2回戦へ駒を進めた。玉城令也主将は「全員が出て、全員が決めた。あすに向け、勢いをつける試合ができた」と胸を張った。
守備はゴール前に横一線に並ぶ陣形。相手のポストをしつこいくらいにマークして押し出し、付け入らせなかった。
守りの穴を見つけようと、ボールをじっくり回す松江南に対し、那覇西は逆に隙を突いてパスを奪い、速攻で得点の大半を挙げた。両サイドも有効に使い、次々に得点を重ねた。
終始主導権を渡さなかった試合に、下地保監督は「よく守って、走った」と納得の表情。「あしたが勝負」と次戦を見据えた。対戦する高岡向陵(富山)は3月の全国選抜で準優勝した強豪だ。
那覇西がこれまで練習に最も力を入れてきた守備は、実はこの日見せた形ではない。より積極的に仕掛ける形を持ち味としているが、それは次戦のためにあえて見せなかったという。
足元を抜くシュートなど巧みな攻撃を見せたセンター渡久地美音は、2回戦へ向け「あすも自分たちのプレーで勝ちにいきたい」、169センチの身長を生かして守りを固め、速攻を演出した中地杏莉は「次はもっと攻撃にも参加したい」と意欲を見せた。(宮里努)
◆男子 興南/終止リード 全員コート
昨年は準優勝だった男子興南。1回戦は終始リードを譲らず、初出場の昭和学院(千葉)に貫禄勝ち。1年前に果たすことができなかった全国制覇の目標へ、快調に滑り出した。
守備は1―2―3の陣形で、高い位置から積極的に圧力をかけた。そこからチャンスをつかむと、主将の黒島誠や屋比久浩之、伊舎堂博武らが速攻で畳み掛けた。
前半18―12と6点リードで折り返すと、後半は目まぐるしくメンバーを入れ替えて全員がコートに出た。
「守備が良かった」と話した黒島宣昭監督は、先発組でリードを奪う狙い通りの展開だったことを振り返った。6得点を挙げた屋比久は「昨年は悔しい思いをしたが、新しいチームで(全国制覇へ)再挑戦したい」と力を込めた。