柔道女子、沖尚4強逃す 北部九州総体第14日


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女子団体準々決勝 沖尚―埼玉栄 体格差のある相手に、投げ技を繰り出す沖尚の新垣さつき(左)=10日、福岡市民体育館(渡慶次哲三撮影)

 【北部九州総体取材班】2013年度全国高校総体は第14日の10日、福岡県で柔道とバドミントンの2競技が行われた。県勢は柔道女子団体3回戦、沖尚が1―0で東北(宮城)を破って準々決勝に進出したが、優勝した埼玉栄に0―3で敗れた。個人戦は女子の3階級を行い、52キロ級の藤村あずさ(沖尚)が2回戦で敗退。

48キロ級、57キロ級は初戦の1、2回戦で姿を消した。バドミントンは個人シングルスを行い、男子の神谷真吾(沖水)が2回戦で敗れたほか、他の県勢は1回戦を突破できなかった。第15日の11日、県勢は柔道女子個人戦で4階級に出場する。

◆持ち味発揮できず 個人戦へ気持ち切り替え
 沖尚の選手たちの体が宙を舞い、畳に打ち付けられる音が響く。4強入りをかけた女子団体準々決勝は、優勝した埼玉栄に3人連続の一本負け。過去2度の優勝、6度の準優勝を誇る名門の壁に跳ね返された。この日最初にあった3回戦は、大将の新垣さつきが有効を奪うなどし2―1で勝ち上がった。続く準々決勝は「自分たちのいいところが出せずに終わってしまった」と真喜志康孝監督。先鋒(せんぽう)の島袋玲海は開始2分20秒、中堅の山内月は46秒、新垣は1分33秒と、いずれも早い段階で勝負が決した。
 体格やパワーで上回る相手に対し、山内や新垣が積極的に攻める場面はあった。ここまで目指してきたのは「投げて勝つ」柔道だ。意地を見せようと立ち向かった山内は「ただ前に出るだけでは勝てなかった。自分たちらしさを出せたら、もっといい勝負ができたと思う」と唇をかんだ。観客席前列に陣取った埼玉栄の大応援団や相手選手の気迫など、雰囲気にのまれた部分もあったかもしれない。
 11日にある個人戦にも出場する3人。今大会まだ勝ち星のない山内は「攻めて勝ちたい」と力を込める。2年生の島袋は来年の雪辱も見据え、「どれだけ自分に厳しく強くなれるかだと思う」。悔し涙を無駄にはしない。(大城周子)