新垣(柔道女子)4強ならず 北部九州総体第15日


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女子個人78キロ級準々決勝 懸命に相手を投げようとする新垣さつき(沖尚)=11日、福岡市民体育館(金良孝矢撮影)

 【北部九州総体取材班】2013年度全国高校総体は第15日の11日、福岡県で柔道の女子個人戦があり、78キロ級で新垣さつき(沖尚)がベスト8入りしたが、準々決勝で優勢負けした。

70キロ級の島袋玲海(同)はベスト16の3回戦で敗退。63キロ級の山内月(同)と78キロ超級の當間千祥(豊見城)はいずれも初戦を突破できなかった。県勢はこの後、17日から長崎県で始まる競泳に出場する。

◆来年こそ「日本一に」/78キロ級・新垣
 昨年、1年生ながら4強入りした78キロ級の新垣さつき(沖尚)は無念の準々決勝敗退。大会中「去年の自分を越えたい」と口にしていた。足早に会場を後にすると、出入り口の扉に手をつき、悔し涙をあふれさせた。
 準々決勝の相手には、中学時代から数えて過去3度の対戦で勝ち星がない。だからどうしても勝ちたかった。だが、互いの得意技をけん制する中で、足技を絡めて展開した相手が一枚上だった。新垣は技をうまく仕掛けられず、2度の指導を受けて負けた。
 真喜志康孝監督は沈黙の後、「結果をしっかり受け止めたい。でも、よくここまで戻ってきたという思いもある」と言った。昨秋から、度重なるけがに泣いてきた新垣。6月の九州総体で左足のじん帯を痛め、満足な練習が積めず悩んだ時期もあった。そこからはい上がり、「気持ちが折れないようになった」と自らも成長を感じている。今大会の団体戦では大将としてチームの窮地を救った。
 試練を多く味わった今年の夏。「来年の夏は笑って終わりたい。絶対日本一になります」。再出発を決めた瞳に、もう涙はなかった。(大城周子)