男子糸満(400メドR)県新 北部九州総体第18日


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 【北部九州総体取材班】2013年度全国高校総体は第18日の19日、長崎県で競泳を行い、男子400メートルメドレーリレーの糸満(伊敷竜太、伊敷竜治、内山和昭、冨名腰和真)は3分57秒18で県新記録と県高校新記録をマーク、予選2組で1着と健闘したが、決勝進出を逃した。

◆初の大舞台 会心集大成
 小学5年生からチームを組んできた糸満の4人組が、約7年の集大成を会心の形で終えた。
 予選2組。伊敷竜太が九州総体のタイムを1秒上回る速さでチームを勢いに乗せると、伊敷竜治が「絶対に1着で帰ろうと思った」と、言葉通りトップに躍り出た。内山和昭も差を広げ、冨名腰和真が逃げ切り、初めての大舞台で県新記録をたたき出した。
 全国を目指し、同じ高校に進学した4人。しかし、双子の兄弟・竜治と竜太が方向性の違いで県総体直前に「初めて競泳のことでけんかした」(竜治)。竜太はチームから離れて黙々と練習を続け、4人そろっての練習は直前に1度行っただけだった。
 それでも「衝突してお互いの真剣さが分かった」(竜太)。夢の舞台は、ほぼぶっつけ本番だったが、チームワークは健在だった。既に引退を決めていた冨名腰が1着でゴールした瞬間、全員が互いに握手を交わし、健闘をたたえ合った。
 冨名腰は「この7年、いろんなことを学べた」と振り返り、内山は「寂しいけど、納得のレースだった」と語った。竜太は「最後に記録が残せて良かった」と笑顔を浮かべ、竜治は「メンバーに恵まれた」と、共に戦った仲間との7年間を感謝の言葉で締めくくった。(仲本文子)

男子400メートルメドレーリレー 予選を終え、互いの健闘をたたえ合う糸満の選手=19日、長崎市民総合プール(仲本文子撮影)
男子400メートルメドレーリレー 最終泳者として予選2組をトップでゴールした糸満の冨名腰和真=19日、長崎市民総合プール(仲本文子撮影)