「洋楽=3」トニー・ベネット&デイヴ・ブルーベック


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『ザ・ホワイトハウス・セッションズ:ライヴ1962』
ジャズ・シンガーとしての実力が光る

 1962年8月28日、ケネディ大統領の呼びかけで夏休みの間ワシントンに働きに来ていた学生たちのために開かれたコンサートの記録です。この年トニーは『霧のサンフランシスコ』が大ヒット、またブルーベックも『テイク・ファイヴ』で人気No.1のジャズ・バンドになっていましたのでまさに注目のライブだったと思います。

 この2人、大枠では同ジャンルに入るものの、大衆ポピュラーシンガーとモダン・ジャズ・グループの共演は大統領の呼びかけなくしてはなかなか実現しなかったと思います。ステージは3部構成で展開され、一部はブルーベック・カルテットによる『テイク・ファイヴ』を筆頭としたクールなジャズ、第二部では『霧のサンフランシスコ』などトニー節を堪能できます。
 そして驚くべきはぶっつけ本番で行われたという3部での2人のセッション。ブルーベックと互角、それ以上に即興のプレイに対応するトニーのジャズ・シンガーとしての実力が光ります。
 (ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル・2520円)=北澤孝
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北澤孝のプロフィル
 きたざわ・たかし 1947年、東京生まれ。小学生のころからダイナ・ショアなど洋楽を好み、大学時代はニューオリンズ・ジャズ・クラブに所属し、トラッド・ジャズを研究。その後レコード会社、音楽出版会社に勤務。携わったアーティストは、ポール・モーリアからボン・ジョヴィ、ブリトニー・スピアーズ、MONKEY MAJIK、Superflyまで多岐にわたる。
(共同通信)

ザ・ホワイトハウス・セッションズ:ライヴ1962
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北澤 孝