オスプレイ着陸失敗 米軍 矮小化に躍起 説明責任果たさず


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 米ネバダ州で26日(現地時間)に発生した米軍オスプレイの着陸失敗や、同じくオスプレイが6月に米ノースカロライナ州で起こした事故で、海軍安全センターが、被害規模が最も重大な「クラスA」に分類していた。海兵隊は「機体の一部が焦げた」(6月の事故)、「ハードランディング(激しい衝撃を伴う着陸)」(26日の着陸失敗)と説明してきたが、同センターによると、いずれも機体は大破している。

事故機は普天間飛行場に配備されているオスプレイと同型だ。配備に沖縄が強く反発する中、事故の実態を矮小(わいしょう)化しようという姿勢が浮かぶ。
 今回海兵隊が説明した「ハードランディング」は4月に韓国で普天間基地所属のCH53ヘリが起こした事故でも用いた言葉だ。しかし現場の写真は、事故の衝撃で真っ二つに割れた機体から煙が上り、消火に追われる「クラッシュ(墜落)」の光景だった。
 26日の事故を受け本紙は事故機が所属する米海兵隊ミラマー基地に「ハードランディング」と「墜落」の違いについて聞いたが、30日時点で回答はない。事故現場の写真提供も求めたが、同基地は29日、「現段階で公表できる写真はない」と回答してきた。
 一方で、事故から3日後の30日には、オスプレイが追加配備された普天間飛行場で、機体を運用する部隊の再編式典が淡々と行われた。
 海兵隊は2009年に「クラスA」事故の評価方式を変更。それまでの算定に基づく数値よりも事故率は低くなった。配備に反発する世論に対し、海兵隊はそうした数字を基にオスプレイの安全性を繰り返し強調しているが、実際には重大事故が相次ぎ、その詳細な情報の公開を避け続けている。
 (島袋良太本紙ワシントン特派員)