バイク「試乗ナンバー」 浦添市がきょうから交付


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有効期限内なら全ての対象バイクに取り付けて、試乗できる「試乗ナンバー」

 【浦添】バイク店などが客にオートバイ(対象・排気量50~125ccクラス)を試し乗りをさせる際に利用できる「試乗ナンバー」を、浦添市が9日から交付する。

同制度は県内11市で同市のみにあり、この条例は30~40年前に制定されていたが、これまで1度も活用されていなかった。有効期限の1年間、1枚の試乗ナンバーで店内の対象バイク全てに取り付けることが可能。これまで試乗の度に何度も役所へ申請していたバイク店の手間が大幅に緩和できる。県外では活用されているが、県内ではほとんど知られていない制度だ。
 原付バイクと小型特殊自動車が公道を走るためには、各市町村の役所で標識(ナンバープレート)の申請・交付が必須となる。これまでバイク店は、試乗の際や販売が成立した時に役所でナンバープレートの申請をしていたが、数日間で申請と返納を繰り返すこともあり、バイク店と役所の手間となっていた。
 さらに、従来はバイクごとに自賠責保険を掛けていたが、県外では試乗ナンバー自体に保険を掛けており、経費削減にもつながる見込みだ。
 今春、市内のバイク店の指摘で条例の存在が分かった。市担当者は「いつから条例があったか分からない。今まで1度も交付したことがない」と驚いている。ただ、費用や期限の面で現状とそぐわないところもあり、12月定例会で一部の条項を改正する予定だ。
 県オートバイ事業協同組合の理事長で、市内に店舗を構える宮城信勝さん(36)は「この制度でバイク店と役所、双方の仕事が減り、お互いに利益がある。他市町村でも広がってほしい」と歓迎している。