尖閣「高めの安定期」 海自幹部、知事に見解示す


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 九州や沖縄県を含めた南西諸島の防備を担う自衛隊佐世保地方総監部トップの吉田正紀総監(海将)が20日午後、県庁で仲井真弘多知事と面談した。吉田氏は尖閣問題に関し、現在の緊張状態をこれ以上悪化させないことが大切だとの認識を示した。

 面談で、仲井真知事が尖閣問題について触れたことを受け、吉田氏は「昨年の(尖閣諸島の)国有化以降、緊張のステージが一つ上がったのは事実だ。だが東京、中国側のメディアが報じているように高い緊迫(状態)が続いているというより、高めの安定期かなと思う」と指摘した。
 その上で、「逆に言うと、このバランスを維持し緊張状態をこれ以上、エスカレートさせないことが一番大切なことだと思う」と述べた。
 吉田氏は20、21の両日、佐世保総監部の砕氷艦「しらせ」の一般公開のため、来県した。