体験、哀愁、句に込め 北中城川柳三水会が発足


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持ち寄った川柳をさかなに夜を楽しむ「北中城川柳三水会」のメンバー=18日夜、北中城村安谷屋の工房「ギャラリー唐草」

 【北中城】「惚(ぼ)けたかと子等(ら)が気遣う老いの恋」「禁断の恋と知りつつアリ地獄」―。毎月第3水曜日、北中城村安谷屋にある工房で、持ち寄った川柳をさかなに夜を楽しむ句会が開かれている。会の名称は「北中城川柳三水会」。村文化協会に所属している6人が6月にスタートさせた。

 「風」「星」「雨」など、毎回テーマを決めて1人3句ずつ持ち寄る。記名投票で上位3句(天・地・人)を選び、その詠み手の作品を本紙の「新報川柳」に投稿している。
 4回目となった18日のお題は「恋」。青春の甘酸っぱさを感じさせる一句から、過去の失敗談、老いの恋をうたった哀愁漂う一句まで26句が集まった。珍しくこの日は投じられた票がばらけ、メンバーは「ウチアタイするものばかりで甲乙つけがたい」などと一句一句の味わいを楽しんでいた。
 会の花崎為継会長は「沖縄にはユーモアたっぷりの人がたくさんいるが、俳句に比べると川柳の人口が少ない。沖縄の川柳を北中城から盛り上げたい」と語った。