瑞泉酒造(那覇市、佐久本学社長)は九州の蔵元5社と連携し、海外市場を対象にした企画商品「十和音(とわね)J―Chord(ジェイ・コード)」の開発を進めている。泡盛のほか、清酒、麦焼酎、芋焼酎、リキュール類を統一ブランド化し、品質などを記すラベルなど海外でも親しまれる商品作りを目指す。米大手量販店との商談が進んでおり、来年からの販売を計画している。
瑞泉酒造は、大賀酒造(福岡県)、京屋酒造(宮崎県)、千代の園酒造(熊本県)、窓乃梅酒造(佐賀県)、八鹿酒造(大分県)とブランド名でもある十和音会を組織。マーケティングや商品企画などを手掛けるオーバルワン(東京)が企画し、各蔵元は米国の担当機関への申請など、3年がかりで準備を進めてきたという。
商品は音楽のコードに見立て、清酒の精米割合や焼酎の主原料ごとに、100~900番台で分類コードを設定。泡盛は400番台で、瑞泉酒造は401を5年古酒、404を泡盛などとして商品化する予定だ。
焼酎を原料に使ったリキュールは、泡盛を原料にした梅酒がラベル審査を通過しており、販売に向けて準備を進めている。
瑞泉酒造はこれまでも米国など海外への販路開拓を探ってきたが、ほとんどが日本食の飲食店に出荷し、現地に滞在する日本人が注文するなど、本格的な販路拡大が課題となっていた。
佐久本社長は、「海外での販売は日本人ネットワークによるものが多い。統一のブランドで、日本の酒が海外の地元の人にも受け入れてもらえるような販売を仕掛けていきたい」と話した。
(謝花史哲)
英文へ→Zuisen Distillery to create joint brand with manufacturers in Kyushu