【ロサンゼルス】南加県人会協議会 若者8人に奨学金


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前列は来賓。後列は奨学金受賞者の若者ら。右端が赤星奈々さん=10月6日、米ロサンゼルスの日米劇場

 南加県人会協議会は6日、米ロサンゼルスにあるリトル東京の日米劇場で、育英奨学資金募集と東日本大震災支援を目的にした第34回親睦演芸会を開催した。加盟40都道府県人会から8人の日本文化の育成に取り組む若者らに奨学金が贈られた。

 第1部は日本の地方色を生かした出し物が多く、民謡、音頭、舞踊、歌やダンス、歌謡曲、コーラス、フラメンコ、創作舞踊など18県人会から多彩な20演目が披露された。北米沖縄県人会を代表してジョセフ・ジョーンズと山内亜希子(共に琉球舞踊最高賞受賞者)が「谷茶前」「仲里節」を華麗に踊って喝采を浴びた。
 休憩を挟んで育英奨学金授与や表彰式に移り、8人の若者に各自千ドル(約10万円)が支給された。奨学金は、日本文化の奨励と育成に励む18歳から27歳までの成績優秀の若者を称賛するため各県人会会員子弟に与えられる。マーシャルアーツ(武道)では一定の有段者以上でなければならないとの規定もある。沖縄県人会推薦の赤星奈々さん(18)が「日本語の習得」で受賞した。
 赤星さんはカリフォルニア大学リバーサイド校在学中、あさひ日本語学園に9年間通学、日本語が堪能で、母親は沖縄出身である。第2部は日本のプロ演歌歌手の山内惠介さんをゲストに迎えた。甘い歌声の持ち主で容姿も良く、女性層に人気が高い歌手だ。福岡出身で31歳。ことし発売の「釧路空港」はオリコン演歌、歌謡曲チャートで1位を獲得した実力者だ。
 日米劇場はほぼ満席で800人近い観客で埋まった。岩下寿盛協議会会長は「私が知っている限り、これだけ多くの観客が集まったのは初めてだ」と盛況を喜んだ。(当銘貞夫通信員)