ケネディ大使着任 沖縄問題対応は未知数 政府内に期待の声も


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 キャロライン・ケネディ新駐日米大使が15日、着任した。米国で高い人気を誇る元大統領の長女としての知名度や豊かな人脈、オバマ大統領の信頼が厚いとされるケネディ氏への期待は日本政府内でも大きい。だが、仲井真弘多知事が県外移設を求める普天間飛行場移設問題など沖縄の米軍基地問題、尖閣諸島をめぐる日中間対立など難しいかじ取りを担うことになる。外交や行政経験が乏しいとされる同氏が沖縄の問題にどう対処するのか、未知数だ。

 ケネディ氏はオバマ氏の信任は厚いとされ、「オバマ氏と直接電話できる」といわれる。ただ、政治・外交の実務に携わった経験はゼロだ。菅義偉官房長官は15日の記者会見で「これだけ大きな期待で迎えられた大使もいなかった。新風を巻き起こして活躍されることを期待したい」と歓迎した。外務省幹部も「大統領と電話できるのは大きい。物事が進みやすい」と期待。沖縄の基地問題に対しては「日米の一つの大きなテーマだ。沖縄を訪問して、まずは文化、伝統に触れると同時に、基地を見てもらう機会があれば、と考えている」と強調した。
 一方、防衛省幹部は「まだよく分からない。就任してからだ」と冷静だ。日本政府は来年1月に実施される名護市長選前に、仲井真知事が埋め立て承認ができるよう環境づくりに全力を挙げる。ケネディ氏は9月の上院外交委員会で辺野古移設について、「前進させるためにできる限り学んでいきたい」と慎重な言い回しに終始した。
 人権重視のリベラル派として知られるケネディ氏が過重な米軍基地を抱え、県民生活が大きく左右されている沖縄の現状とどう向き合い、新風を吹かせることができるのか、手腕が問われている。(問山栄恵)