【フランス】母親支援、日本も必要 糸数氏、子育て環境視察


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パリを視察に訪れた糸数慶子氏=フランス

 参議院議員の糸数慶子氏がこのほど、少子化対策、子育て環境について学ぶためフランス・パリを訪れた。少子化対策が成功を収めているフランスの調査は2年越しでやっと念願かない、実現したという。

 いっときは日本と同様に少子化の道をたどったフランスが、現在は出生率が2・8まで伸びた背景を知ることが今回の視察の最も大きな目的。
 糸数氏は、フランスが日本に比べてはるかに優れていると思った点はシングルマザーへの対応だと指摘。もともと日本ではシングルマザーには住宅補助や子ども手当がなかなかなく、女性が自立し、子育てを行う環境がまだまだ整っていない状態。だが、フランスではシングルマザーへの対策も「女性をきちんと働かせての保証制度」が政治的右派左派に関係なく、共通認識としてあり、それに基づく制度が存在している。
 「人々が自分の人生を大事にする」ため国が法律的にもきちんと権利を保障し、経済的にも支援し、生活的にも支援いていくというこの三つがしっかりしており、あらためて日本もそのように変えていく必要性があると感じたという。
 今回の視察を通して糸数氏は今後の取り組みとして女性が働く中で子育てがハンディにならないような社会づくり、特に待機児童の解消や婚外子の子どもたちも平等な社会をつくるための法律、制度づくりに力を注ぎたいと強調した。