亡父の情熱継ぐ O―1優勝「ニライカナイ」 山城湊さん


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「第8回新春!Oh笑い O―1グランプリ2014」で優勝したニライカナイの山城湊さん(右)と仲本修大さん=2日、那覇市の沖縄テレビ

 一般視聴者からのネット投票で沖縄の笑いの王座を決定する「第8回新春!Oh笑い O―1(オーワン)グランプリ 2014」が2日、那覇市の沖縄テレビ放送で開かれた。山城湊さん(17)と仲本修大さん(17)による現役高校生コンビ「ニライカナイ」がグランプリの栄冠を手にした。

山城さんは演芸集団FECを設立した漫才師の故山城達樹さん(享年26)の息子。「コンビを組むまで父のお笑いの舞台を見たことはなかった」と話すが、父の笑いへの情熱と才能は先輩芸人を通して引き継がれた。
 山城さんが母のおなかの中にいる時に、父・達樹さんが病気で急逝。母の優子さん(44)は「周りの先輩から父のことを聞き、父の偉大さが最近少しずつ分かってきたみたい。(達樹さんが)生きていたら、静かに笑って息子の優勝を喜んだと思う」と話した。
 山城さんと仲本さんは中学時代の同級生。これまでに2度、同グランプリに挑戦したが、いずれも一時予選敗退。漫才の力を付けようと、高校1年の時にFECに所属し、先輩たちの指導の下で芸を磨いた。2人は「沖縄でお笑い芸人をやっていきたい」と情熱を燃やす。お笑い界に現れた若き「新星」に注目が集まっている。