和紙作品 リトアニアで展示 国頭村の美野定雄さん


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リトアニアで展示予定の和紙の作品と美野定雄さん=1月27日、国頭村比地

 【国頭】国頭村比地に住む和紙アーティストの美野定雄さん(73)が18日から3月2日まで、リトアニアのパネヴェージース市で開かれる展示会に作品を出品する。リトアニアでの展示会出品は、昨年10月に続き2回目。美野さんは「紙は書くだけのものではない。自在に表現できることを知ってほしい」と話した。

 美野さんは、1976年に仕事で沖縄に移り住み、2009年に比地でアトリエを構えた。これまでも県内やフランス・パリなどでも作品展を開いた経験がある。
 和紙の素材には、沖縄にある青雁皮(あおがんぴ)などの木の繊維を使用。柿渋、赤土、ジーンズなどさまざまな素材を使って染めている。
 今回リトアニアで展示する作品は、墨汁でグラデーションを表現した厚めの和紙を、デザイナーが写真で取り込み加工したものなど2点だ。美野さんは「人がやったことがないものをしたい。一点一点全部違う」と紹介する。
 リトアニアでの展示会は、県立芸術大学教授でフルート奏者の高橋眞知子さんを通じて、リトアニア在日本大使館主催で実現した。在リトアニア日本大使館二等書記官の森拓郎さんは「和紙そのものを幅広くリトアニアで紹介することができる」と期待を寄せた。