「知花焼」ブランド化へ 復興へシンポ「沖縄市の文化遺産に」


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「知花焼」の復興の可能性を探るシンポジウム=4日、沖縄市民小劇場あしびなー

 【沖縄】琉球王国時代からある沖縄市の伝統的焼き物「知花焼」の復興の可能性を探るシンポジウム「知花焼の可能性をめぐって」(主催・沖縄市など)が4日、沖縄市民小劇場あしびなーで開かれた。登壇した陶芸家や研究者からは「知花焼を復興して、沖縄市の文化遺産、伝統工芸品に育てよう」との提案が相次いだ。

 知花焼は、沖縄市知花の窯で焼かれた南方系陶器。
 1682年に壺屋への窯の統合が行われ、現在の壺屋焼のルーツになったと考えられている。
 シンポジウムでコーディネーターを務めた知花花織事業協同組合の小橋川順市理事長は、「日本復帰前後から、知花焼と称する焼き物を生産する人はいた」と説明。2012年に国指定を受けた知花花織の経験を生かして、「知花焼は過去の物ではない。沖縄市の文化遺産、伝統工芸品として育てることができる」と力説した。
 東門美津子沖縄市長は「歴史の中で大切に育まれた文化財は、街づくりに大きな役割を果たす。専門家の力を借りて、沖縄市の新たな文化産業、地域ブランドの伝統工芸になるよう取り組みたい」と話した。