県系移民史、横浜で紹介 1県テーマに初開催


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海外移民の歴史資料に見入る川崎沖縄県人会の関係者ら参観者=1日、横浜市のJICA横浜海外移住資料館

 【神奈川】沖縄県系移民の歴史を首都圏で紹介する特別展示「雄飛-沖縄移民の歴史と世界のウチナーンチュ」(主催・国際協力機構JICA)が1日、横浜市のJICA横浜海外移住資料館で始まった。5月11日まで。南米やハワイなどへ渡り、現地で活躍しながら母県との絆を築いてきたウチナーンチュの姿を資料118点で紹介している。

 移住資料館が1県の移民をテーマに展示をするのは初めて。会場には南米移民が使った渡航証などの資料や写真などが展示されている。
 移民の暮らしを紹介するイラストを担当したのは母・エレナさん(53)が県系ブラジル2世の山形ありささん(19)=横須賀市。エレナさんは「祖母から移民の苦労を聞かされていたが、娘を含め多くの人に移民の大事な歴史が伝えられてうれしい」と話した。移民の父、当山久三を生んだ金武町出身の伊藝清徳川崎沖縄県人会副会長は「金武町移民の写真などを懐かしく感じた」と資料に見入った。
 玉林洋介JICA横浜国際センター次長は「世界のウチナーンチュ大会を定期開催するなど、母県との関わりの強い沖縄移民の歴史を初めて紹介した。6月には沖縄でも開催するので多くの人に見てほしい」と話した。JICAは6月に県立博物館・美術館でも展示を予定している。
英文へ→Exhibition for history of Okinawan overseas emigration held in Yokohama