「復興」へ思い届け 3・11追悼 石垣で風船放つ


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風船を空に放ち復興を願う子どもたち=11日、石垣市の新栄公園

 【石垣】東日本大震災から3年が経過した11日、石垣市は震災犠牲者追悼・復興祈念式を世界平和の鐘楼前で行った。参列者約250人は震災が発生した午後2時46分に黙とうで冥福を祈り、色とりどりの風船を空に放って復興を願った。

 式典ではまいふなー保育園、ひまわり幼稚園、こどもの家保育園の園児約100人と石垣混声合唱団が復興祈念曲「花は咲く」を合唱。風船のほか平和の象徴、ハトも空に放ち、今も仮設住宅で暮らす人々がいる被災地に思いをはせた。
 中山義隆市長は「継続した支援に価値があり、『私たちは忘れない』と言うことに意義がある」と述べ、継続的な支援を誓った。
 式典後は参列者一人一人が世界平和の鐘を鳴らし、復興を祈願した。世界平和の鐘県支部の大濱博文支部長は「被災地を思う気持ちを風化させてはならない。被災地に心の安らぎ、平和の日々が一日でも早く来るよう鐘を鳴らそう」と呼び掛けた。
 福島県出身で震災以前に石垣島に移り住んだ唯木律子さん(37)は「地元は原発事故もあり、若い人が減っていると聞いている。物資など直接的な支援は終わっても、心の支援は常にしたいと思っている。遠く離れた石垣で式典が行われていることに、言葉で表せないが、胸にくるものがある」と話した。

※注:大濱博文支部長の「濱」は、右側がウカンムリに眉の目が貝