【石垣】東日本大震災や福島第1原発事故の被災者、避難者の受け入れ支援を行っている「被災者・避難者支援ネットワーク石垣島『ちむぐくる』」は10日、NPO法人シャローム災害支援センター(福島県)の吉野裕之氏を招いた講演会を石垣市健康福祉センターで開催した。
吉野氏は「あれから3年、福島の今と子どもたち」と題して講演した。通学路や保育園の散歩道などの放射線量を測定する活動内容を紹介した。
吉野氏は道路の中央と脇、測定する高さなど、わずかな距離でも放射線量に大きな違いがあることや、除染のミスで放射線量が高い土を園庭に残したまま子どもを遊ばせてしまっていた保育園がある現状を指摘。細部の測定で安全な場所を探す努力の必要性を訴えた。 また、屋外で遊ぶ子どもが減り子どもの運動能力が低下している問題も、地元紙の記事などで紹介。「子どもが健やかに発達できる環境が必要だ。石垣島の海を福島県の子どもたちに使わせてほしい」と話した。