【ロサンゼルス】沢岻安和さん、会長就任 南加県人会協議会


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 南カリフォルニアにある42の県人会を統括する南加県人会協議会の2007年度会長に嘉手納出身の沢岻安和さんが就任した。北米沖縄県人会からの会長就任は、玉栄エドワードさん(1977年)に次いで2人目。2月16日に兒玉和夫・在ロサンゼルス総領事や南加日系商工会議所、各県人会の代表者ら約300人が参加してロサンゼルス市内で行われた新役員就任式で沢岻会長は「各県独自の文化活動の展開で活性化を図りたい」と力強く抱負を語った。
 現在、南カリフォルニアの在留邦人は約7万人、日系人も含めるとその数は推定で約20万人。大半の県人会が会員数減少と若者への継承問題に直面している。相互扶助を目的に1964年に創立された同協議会も今後の役割の見直しが求められている。
 こうした事情を背景に、日本語教育を奨励して若者層を取り入れていこうと、同会は26年前に奨学金制度を設立。これまでに、日本文化を学ぶ日系人の若者ら約260人に奨学金を授与してきた。
 設立年度や会員数、活動内容もそれぞれ異なる各県人会に共通する最大イベントは「新年会」。平均出席者数が50人という県人会が多い中、例年、約600人が集まる北米沖縄県人会の団結力は驚異的で、他県からうらやましがられている存在となっている。催しの数もけた外れに多い沖縄系コミュニティーからの久々の登板に、大きな期待が寄せられている。
 沢岻さんは、沖縄ではコザ中学校の教諭も経験。北米へ移住後は県人会活動や伝統芸能の継承に尽力してきた。
(平安名純代通信員)