県内私立大学の入学式が1日、相次いで行われた。沖縄女子短期大学(鎌田佐多子学長)では、開学以来初めて男性が新入生代表あいさつに立ち、豊見城市の上江洲祐弥さん(18)が「勉学と人格形成に努めます」と宣誓した。「沖縄戦のことを伝えたい」と意欲を語る上江洲さんは、児童教育学科初等教育コースに入学し、小学校教諭を目指す。
学校が好きで、将来は体育教師になりたいと思っていた。6年の時に、沖縄戦を指揮した旧日本軍第32軍司令官、牛島満中将の孫にあたる牛島貞満さんの講演を聞いたことや、戦跡巡りを通して沖縄戦を学んだことで歴史に興味を持った。
「日本は、捨て駒のように沖縄を扱っていた」。沖縄戦の実態を知れば知るほど、悲惨な歴史を次の世代に伝えることの大切さを意識するようになった。学校現場での継続的な平和教育の大切さを感じている。
「沖縄戦を経験した人が生きているうちに一人でも多く話を聞いていきたい」と上江洲さん。「関心を持つ仲間がいたら一緒にやっていきたい」と、大学の授業とは別に体験者を訪ねる活動をしたいと語る。