【ハワイ】移民研究で京大博士号 県系3世の城田さん


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 城田愛(ちか)さん(34)=写真=がこのほど、ハワイ沖縄移民とエイサー研究が認められ、京都大学人間・環境学の博士号を取得した。大阪生まれの城田さんは、沖縄系3世。ハワイに親せきもいる。祖父が那覇生まれで、宜野座育ち、後に大阪へ移住した。
 1995年から、主にハワイの沖縄移民とエイサーについて研究を続け、97年から99年まで奨学生としてハワイ大学大学院に留学。留学中は、沖縄系の3世、4世の若者とともに、盆おどりやエイサーに積極的に参加、ワイキキで毎年開催される沖縄まつりや、世界のウチナーンチュ大会にも参加している。
 「エイサーにみるオキナワンたちのアイデンティティー―ハワイ沖縄系移民における『つながり』の創出」をテーマに2006年、博士論文をまとめた。「論文を書き上げるまで、ハワイや沖縄の多くの人々にお世話になり、感謝の気持ちでいっぱいです。今後も、移民された人々から多くのことを学んでいきたいです」と語った。
 城田さんは、JICA海外移住資料館(横浜)と国立民族学博物館(大阪)での研究員を経て、05年秋から大分県立芸術文化短期大学国際文化学科の専任講師として、ハワイや沖縄の文化人類学、民俗学、移民などに関する講義を担当している。(名護千賀子通信員)