【ロサンゼルス】沖縄戦語り平和発信 比嘉朝儀元県人会長


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 ロサンゼルス市南のオレンジ郡にあるあさひ学園オレンジ校(萩原省三校長、生徒数500人)は、日本文化総合学習の国際社会と世界平和の授業の一環としてこのほど、元沖縄県人会長の比嘉朝儀さんを講師に迎えて「沖縄空手の源流」と「沖縄戦」に関する文化講演会を開催した。

 あさひ学園は日本政府から人的・経済的に直接支援を受け、ロサンゼルスに在住する日本人子弟に日本の教育を受ける場として、1969年に設立された。
 同学園による沖縄文化講演会は初めて。中学3年生の一クラス(山本真美子教師担任)11人と校長はじめ教職員が出席した。
 比嘉さんの持ち時間は2時間。「空手の伝統美の極致」と、ドキュメンタリーの沖縄戦「未来への証言」の15分間のビデオテープを観賞。最初の1時間目は琉球の歴史の流れに沿って、沖縄空手の源流と題して話を進めた。
 2時間目の沖縄戦では、「沖縄は日本軍とアメリカ軍の地上戦が行われた場所。この沖縄戦によって多くの貴い人命が奪われた」と比嘉さんは話し、「二度とこのような悲惨な戦争はあってはいけない。生徒の皆さんで、あさひ学園から世界の人々に世界恒久平和を発信してください」と結んだ。
 生徒たちは「今回の比嘉さんの文化・平和講演会を通して、命の貴さと平和の大切さを学ぶことができた」と謝意を表した。
(当銘貞夫通信員)