【ロサンゼルス】県系2人に新人賞 琉球古典芸能コンクール


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照喜名朝一夫妻(前列)とロサンゼルス朝一会のメンバー

 昨年の夏、琉球新報社主催「第48回琉球古典芸能コンクール」で2人の朝一会ロサンゼルスメンバーが新人賞を受賞した。エイミー・ブデイさん(30)とカイル・ヤマオカさん(14)だ。2人は共に新人賞に合格したが、賞状を授与する機会を逸していたため、3月15日に照喜名朝一夫妻が沖縄から賞状と盾、記念品を持参し、2人に授与した。

 ブデイさんは、アメリカ人の父と沖縄県人の母との間に、沖縄で生まれた。小学校4年生まで沖縄のアメリカン・スクールへ通った。大学のサークルで三線を習い、朝一会で2年の練習期間を踏んだ。今では仕事の合間を練習に励む毎日だ。
 ヤマオカさんはロサンゼルスから120キロ離れたモレノバリーで2000年1月20日に生まれた。照喜名さんの妻の姉の孫だ。新人賞に合格したのは13歳の時で、安冨祖流では県外で最年少だった。
 7歳の時に三線を習い始めた。将来は、学校の先生になりたいと希望している。
 授与式はロサンゼルス朝一会が主催、ジュリアン・イーリーさんが英語、日本語、うちなーぐちでユーモアを交えて進行した。
 照喜名さんがサプライズと称して、「浜千鳥」「加那ヨー」などを、さらに4月4日に東京の国立能楽堂で人間国宝が競演する舞台で演奏する「仲風節」を披露した。
 照喜名さんは「歌の意味は中国であれ、本土であれ、人間同士が語り合えばどんな難問でも必ず解決できるはず」と、この曲を選んだ理由を説明し、観客を喜ばせた。
 照喜名さんは「息子を交通事故で亡くし、悲しみに暮れた毎日だったが、門下生たちの励ましで元気を取り戻すことができた。ロサンゼルスの北米沖縄県人会の皆さんがあったからこそと、感謝します」と金一封をエディー・神谷副会長に贈呈した。
 (当銘貞夫通信員)