体験と感動を発信 うるまで初の「民泊」


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 【うるま】修学旅行生の宿泊を家庭で受け入れる民泊が4月17日、うるま市で初めて始まった。

 市の魅力を発信し、滞在型の観光振興につなげようとNPO法人・禮之会が中心となり、約3年前から準備を進めていた。第1陣は鳥取県の智頭町立智頭中学校の3年生56人。平安座島の家庭を中心に与勝、具志川地域の15世帯で受け入れた。
 プログラムも地域の特色を生かした。安慶名闘牛場で開かれた「めんそーれ入村式」では闘牛の練習試合を披露。民泊の家庭ではモズクや津堅ニンジンなど市の特産品を使った料理を振る舞った。貝殻細工や平安座島ポーポー、塩を作る体験のほか、生徒らは民泊の家族から戦争体験も聞いた。
 勝連城跡で行った離村式では、地域の人が肝高の阿麻和利を装って登場し、しまくとぅばで琉球王朝時代の歴史を紹介した。智頭中学校を代表し、竹田圭吾君(14)は「太平洋から見た日の出の景色は、山間部に住む私たちにとって貴重で感激した。体験したことを持ち帰り、智頭町の民泊に生かしたい」と話した。
 5月からは石川も含め市全域で受け入れる。本年度は約50件の受け入れが決まっている。

琉球舞踊「四つ竹」を観賞する生徒ら=4月18日、うるま市の勝連城跡
三線を聞きながら受け入れ家族とバーベキューを楽しむ生徒=4月17日、うるま市与那城の平安座島
めんそーれ式で闘牛の練習試合を披露、修学旅行生を歓迎=4月17日、うるま市の安慶名闘牛場