【ハワイ】高江「人権守られず」 知花さん現状報告


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 ハワイ大学東西センターで4月27日、オスプレイ配備や基地建設に反対する名護市高江に住む人々を描いたドキュメンタリー映画「標的の村」(三上智恵監督)が上映された。

会場となった東西センターのコリアン研究室では、予想を上回る参加者が訪れ、150席が全て満席となった。フロアで座って見る人々もいた。
 ハワイ大学法学科で、博士号取得のため留学中の知花愛実さん(読谷村出身)の働き掛けで、ハワイ沖縄コミュニティーのメンバーが協力し、今回の上映会に至った。
 知花さんは上映前に、沖縄での米軍基地の現状や、名護市辺野古への基地移設問題に対する日本政府の対応を説明した。「基地問題というテーマになると、ハワイの人も政治的なトピックになるため感情的になり、目を背ける傾向にある。しかし、このフィルムは、アジア太平洋地区で議論される地理的、文化的、民族的な問題が沖縄住民の毎日の生活にどう影響しているかを、浮き彫りにしてくれる」と述べた。
 上映後は、参加者からの質疑応答もあった。「高江の人々の人権が守られていない」「国際的な問題として取り上げるべきだ」など、さまざまな感想や意見が出され、1時間にわたり議論した。
(名護千賀子通信員)

「標的の村」を鑑賞する参加者=4月27日、ハワイ大学東西センター
知花 愛実さん