川崎県人会90周年祝う 芸能公演、17演目を披露


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多彩な演目が披露された川崎沖縄県人会創立90周年記念芸能公演=25日、川崎市のサンピアン川崎

 【神奈川】神奈川県川崎市の川崎沖縄県人会の創立90周年を記念した芸能公演が25日、川崎市のサンピアン川崎で開かれた。民謡や舞踊、エイサーなど多彩な演目が披露され、会場に詰め掛けた来場客から盛大な拍手が湧き起こった。

 川崎県人会は1924年、関東大震災で被災した県民同士が助け合ったことがきっかけとなり、発足。当時、川崎市にあった富士ガス紡績などに多くの県民が就職しており、結婚式など祝い事に集まって芸能を披露し合っていたという。
 50年には県人会を中心に「川崎沖縄伝統研究会」を結成。研究会の伝統芸能は現在、神奈川県と川崎市の無形民俗文化財にも指定されている。市内には沖縄芸能研究所なども多く所在し、2世、3世へと受け継がれている。
 「かぎやで風」で幕開けし、17演目が披露された。鳩間節、秋の踊りなど琉球舞踊のほか歌手の我如古より子さんによる民謡も観客を沸かせた。最後はカチャーシーで盛り上がった。
 川崎県人会の比嘉孝会長は「川崎を中心に先人たちが受け継いできた文化をこれからも発信していきたい」と話した。