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米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設反対を有識者や市民に訴えるため、訪米した名護市の稲嶺進市長がこのほど、ワシントンDCの前にニューヨーク入りした。対話によって理解を深めようという訪米は2度目。
厳しい日程で、辺野古移設を進めようとする日米両政府の厚い壁に向き合っての訪問だった。
稲嶺市長がJFK空港に到着した時も、ニューヨーク沖縄県人会(スーザン・ハマカ会長)の有志らが大きなプラカードを携えて歓迎した。稲嶺市長は、長旅の疲れも見せずに大きく手を振って笑顔で応じていた。
滞在中は連日、分刻みの会議と記者会見が目白押しとなっている中で、県人会主催の懇親会が5月17日、37丁目にあるレストラン浪人で開催された。
懇親会には40人以上が詰め掛けた。ハマカ県人会長と前会長のトゥーシーさんの絶妙なコンビで沖縄調の打ち解けた宴(うたげ)が始まった。
県人会の会員と親交を深めたいと希望していた稲嶺市長。講演で「先祖代々から受け継いだ沖縄を責任を持って子や孫、そしてひ孫と末永く残し伝える」と語った言葉に、会員らは共感していた様子だった。
「頑張ってください、ニューヨークから応援しています」と思いを込めて参加者と抱き合う姿が印象に残った。
「ちむぐくる」のこもった歓迎に、稲嶺市長はくつろいで語り合い、会員と共に「くんじゃん さばくい」などを踊って楽しいひと時を過ごしていた。
体調維持のために沖縄でも早朝ランニングを欠かさないという稲嶺市長。ニューヨークに到着以来、毎朝セントラルパークを快走した。緊張が重なる米国での要請行動だが、5月の緑が美しい公園内で稲嶺市長は小鳥のさえずりを聞きながら、リラックスしながらランニングを楽しんでいた。大都会の中で自然を大切に保っている都市の豊かさに、感慨無量のようだった。
(比嘉良治ニューヨーク通信員)