沖水、粘り逆転勝ち 夏の甲子園県大会第1日


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八重山―沖水 5回沖水2死一、三塁、上間義士の適時二塁打で逆転の本塁を踏む城間喬汰=21日、コザしんきんスタジアム(金良孝矢撮影)

 第96回全国高校野球選手権沖縄大会第1日は21日、コザしんきんスタジアムなどで1回戦7試合を行い、開幕戦は沖縄水産が2―1で八重山に逆転勝ちした。嘉手納は10―0の六回コールドゲームで八重山商工に大勝し、那覇工も宮古総実に9―2の七回コールドゲーム勝ち。このほか那覇西、豊見城、読谷、豊見城南が初戦突破した。第2日の22日は同スタジアムなどで1回戦8試合を行う。

◆試練越え、古豪復活へ 沖水
 互いになかなか得点できず、じりじりする展開となった開幕戦は沖水が逆転で制した。「1点差勝負では相手が動くまで動かない」。落ち着きと粘りの勝利だった。
 一回、先発の城間喬汰が四球で出した先頭打者をかえされて先制を許すと、二回も死球で走者を出した。新垣隆夫監督はバッテリーに「打たれることより、いい球で抑えることを考えなさい」と指示。ペースを取り戻したエースは、変化球を見せ球に使いつつ直球主体で打たせて取ってしのいだ。
 五回には上間義士が「自分で決めるんじゃなく、後ろにつなごうという気持ちだった」と、2死一、三塁から決勝の2点タイムリーを放った。
 春夏通算12度の甲子園出場を誇る古豪は、一昨年から相次ぐ不祥事に揺れてきた。昨年8月から指揮を執る新垣監督は、現チーム始動時を「心も環境も整っていなくて、すさんだチームだった」と厳しい言葉で振り返る。生活面から立て直し、勝利よりも最後まで諦めない姿勢を優先するなど、土台作りに力を注いだ。
 接戦を制しての初戦突破に指揮官は「歯を食いしばってついてきた分、粘りにつながった」とうなずく。次戦は優勝候補筆頭の沖尚が待ち受ける。「チーム一丸となって向かっていきたい」と城間。失うもののない強みを発揮し、16年ぶりの頂点を目指す。(大城周子)

◆きのうの結果
▽1回戦
沖縄水産 2―1 八重山
那覇西 3―2 久米島
嘉手納 10―0 八重山商工
  (六回コールド)
豊見城 3―2 宮古
読谷 7―2 八重山農林
豊見城南 3―1 宮古工
那覇工 9―2 宮古総実
  (七回コールド)

◇きょうの試合
▽1回戦
【しんきん】10時
沖縄高専―中部農林
本部―石川
【セルスタ】9時
那覇国際―南部工
興南―前原
浦添工―名護商工
【宜野湾】9時
浦添―具志川
宜野座―那覇商
小禄―宜野湾