わずか10人の南部農林メンバーに、約80人の那覇メンバーが大声援を送った。第96回全国高校野球選手権沖縄大会の1回戦。少人数で試合に臨む南部農林の応援に那覇が駆け付けた。総力戦で相手に立ち向かう南部農林に、那覇の応援団は最後までエールを送った。
校舎改築の影響でグラウンドが使えない那覇は、週2回ほど南部農林で練習している。「いつもグラウンドを使わせてもらっているお礼に」と那覇が南部農林の応援団を買って出た。試合は両チーム23日で、那覇の崎浜大知主将と南部農林の牧志純也主将は「お互いに勝とうな」と話し合った。
南部農林は徐々にリードを広げられる苦しい展開になったが、那覇の応援団は「大丈夫だ」「頑張ろう」と声を掛けた。牧志主将は「那覇のみんなの応援が本当にありがたかった」と感謝する。南部農林は初戦で涙をのんだが、牧志主将は「初戦を突破した那覇には自分たちの分まで勝って決勝に行ってほしい」と願いを託した。(平安太一)