浦添商、手堅く1勝 夏の甲子園県大会第4日


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沖縄工―浦添商 8回浦添商1死一、三塁、砂川優士のスクイズで生還する天久翔太=28日、沖縄セルラースタジアム那覇(金良孝矢撮影)

 第96回全国高校野球選手権沖縄大会第4日は28日、沖縄セルラースタジアム那覇などで1回戦5試合があり、2年ぶりの優勝を狙う浦添商は沖縄工に3―1で競り勝った。春季大会4強のコザは開邦に6―3で勝ち、普天間は10―7で首里東との乱打戦を制した。真和志は9―3で具志川商に快勝し、南風原は北部農林を六回コールドゲームで下した。29日は同球場などで2回戦6試合があり、第1シードの沖縄尚学が登場する。

◆浦添商 八回、執念の追加点 もどかしい流れ打開
 1点リードで迎えた八回1死一、三塁だった。浦添商の宮良高雅監督は打席の砂川優士にスリーバントスクイズを指示した。四回以降、何度も好機を逃しており「ここで執念を出さないと火が付かないと思った」。砂川が変化球に食らい付いた打球は投手前に転がり、終盤に大きな1点を挙げた。
 秋季大会は準々決勝で宜野座に延長十四回の末に敗れ、春季大会も1回戦で具志川商に延長十一回サヨナラ負けを喫した。同じ轍(てつ)を踏ませるわけにはいかない。指揮官の思いが表れた攻撃だった。
 三回は新里龍平のソロ本塁打で勝ち越し、さらに4連打を浴びせて満塁の絶好機を築いたが、追加点を奪えない。以降は、コースを突く相手左腕を攻略できず苦しんだ。もどかしい展開をしのぎ、勝機を呼び込んだのは投手の2人だ。先発の砂川は不安定な立ち上がりから持ち直し、七回途中まで3安打1失点と粘投。救援した天久翔太は威力のある直球で窮地を切り抜けた。勝負を決めた八回の攻撃でも、三塁打で出塁した天久を砂川がスクイズ(記録は野選)でかえした。
 初戦の硬さからか、内容は完璧だったとはいえない。「次は序盤から流れを作り、取れるところで取りたい」と砂川。天久も「一戦一戦大事に甲子園を目指す」と2年ぶりの頂点を見据え、かぶとの緒を締めた。
(大城周子)

◇きのうの結果
▽1回戦
コザ 6―3 開邦
普天間 10―7 首里東
浦添商 3―1 沖縄工
南風原 10―0 北部農林
(六回コールド)
真和志 9―3 具志川商

◇きょうの試合
▽2回戦
【セルスタ】9時
沖縄尚学―沖縄水産
那覇西―那覇国際
前原―嘉手納
【宜野湾】9時
豊見城―石川
浦添―沖縄高専
宜野座―浦添工