ベスト16出そろう 夏の甲子園県大会第7日


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中部商―名護 1失点の粘投で勝利に貢献した島袋太志(右から3人目)を囲んで喜ぶ名護ナイン=6日、コザしんきんスタジアム(金良孝矢撮影)

 第96回全国高校野球選手権沖縄大会第7日は6日、コザしんきんスタジアムなどで2回戦6試合があり、ベスト16が出そろった。第3シードの美里工は那覇工を8―1で下し、第4シードの宜野座は11―7で浦添工を破った。

名護は2―1で中部商に競り勝った。このほか、コザ、浦添商、真和志が勝ち進んだ。大会第8日は12日、同スタジアムなどで3回戦8試合を行い、8強が決まる。

◆“開き直り”上位進出へ/名護
 ミスを恐れない思い切りのよさ。笑顔で伸び伸びとプレーした名護が3年ぶりのベスト16へ駒を進めた。
 強肩の相手捕手に走者を刺されること4度、併殺も2度あった。それでも果敢に仕掛け続けた。「負けたら俺の責任。アウトになっても構わないから思い切りいけ」。田原伸繁監督の言葉を背にバットを振り、走った。
 先発の2年生左腕、島袋太志は得点圏に走者を背負いながら粘り強く投げた。緩いカーブを効果的に使い、171センチの小柄な体をひねるトルネード気味の投法で1失点。五回の1死満塁の窮地では、珍しい中前ゴロに勘違いして“タッチアップ”した三塁走者が封殺。運も引き寄せ、「後半は打たれてもいいと開き直って投げた」と集中力を切らさなかった。
 そして同点の九回。「投手が頑張っていたのでチャンスを逃したくなかった」という比嘉俊弥の内野ゴロが失策を誘い、さらに失策と犠飛でしぶとく勝ち越した。今春に田原監督が赴任し、攻撃力を磨いてきた。指揮官は「のみ込みの早さが武器。4月と比べると全く別のチーム」とナインの成長ぶりに目を細める。
 「16強では満足できない。もっと上を目指す」と島袋。「これから勢いが出てくる予感がする」と指揮官が語るチームが台風の目になるか。(大城周子)

<きのうの結果>
▽2回戦
宜野座 11―7 浦添工
名護 2―1 中部商
美里工 8―1 那覇工
コザ 3―0 昭薬付
浦添商 9―3 普天間
真和志 8―7 南風原
  (延長十回)

<12日の試合>
▽3回戦
【しんきん】9時
首里―読谷
宜野座―豊見城
美里工―コザ
【セルスタ】9時
沖縄尚学―那覇国際
糸満―豊見城南
浦添商―真和志
【宜野湾】10時
嘉手納―浦添
知念―名護