若い力が助っ人に 銀天街再興へ手作り祭り


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若者が中心となり、初めて手作りしたコザ十字路まつり」=沖縄市照屋、銀天街商店街本町通り

 【沖縄】若い力で街に“活”―。沖縄市照屋の銀天街商店街で手作りの祭りが始動した。20~30歳代が中心となり、スポンサー集めから出店、舞台装置設営などで知恵を寄せ合った。市からの予算補助も切れ、祭りの存続を危惧する老舗店からの要望も受けた。

商店街以外からの助っ人若者が「再び人を呼び寄せるきっかけにしたい」と意気込む。
 「コザ十字路まつり」(同実行委員会主催)と銘打ち、19日、銀天街商店街本町通りに出店が並び、舞台が設置された。近隣の塾に通う子どもたちのかき氷店やガーナ料理、タイ式マッサージなどを出店。舞台では、アコースティックのサウンドが響く。
 祭りスタッフの沖縄市地域興し協力隊の和田瑞希さん=宮里=は「老朽化が進む商店街の人たちが、まずはやってみて、と任せてくれた。10人のスタッフが知恵を絞って手探りで始めた」という。予算ゼロの中からネット上でスポンサーを開催当日まで募った。「新しい祭りの可能性を追求していきたい」と話す。
 池原英高さん(33)=照屋=は「かつてのにぎわいのあった街も見てきたので、再興できれば」と期待を込める。
 当日は出足は鈍かったが、実行委は秋にも祭りを計画する。アイデアも数々用意し「1500円で5店舗回れて飲み放題―などができないか」と知恵を巡らせている。
 銀天街商店街は、閉店する店舗が目立つ中、30店ほどが現在も営業している。入店賃料の安さから、若者がバーや録音スタジオを構えるなど異業種の参入も出てきているという。