沖水(カナディアンペア)粘って8位 南関東総体


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男子カナディアンペア500メートル決勝 全力でパドルをさばいてゴールを目指す沖縄水産の川田雄野(右)と多和田竜之介=8日、山梨県の精進湖カヌー競技場(諸見里真利撮影)

 【南関東総体取材班】全国高校総合体育大会「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」は8日、東京、神奈川、千葉、山梨の4都県で行い、県勢は7競技に出場した。カヌー男子カナディアンペアの沖縄水産(川田雄野、多和田竜之介)は準決勝を2位で通過。決勝は2分0秒987で8位入賞を果たした。

弓道団体の男子・興南と女子・豊見城はともに予選を突破し、決勝トーナメントに進んだ。男子個人決勝に進んだ仲村優一(興南)は8位入賞を逃した。ソフトボール男子の読谷は初戦で敗退した。女子バレーボールは西原が予選グループ戦、敗者復活戦で敗れ、決勝トーナメント進出を逃した。新体操は個人女子に冨名腰真子(球陽)、男子に仲村和也(南風原)が出場した。大会第9日の9日に県勢は自転車競技など4競技に出場する。

◆中盤失速も懸命追い上げ
 沖縄水産カナディアンペアの川田雄野と多和田竜之介は必死で食らいついた。500メートルの決勝。レース中盤からライバルたちの背中は少しずつ遠くなっていた。一時は最下位に甘んじたが、終盤の粘りで8位に入賞した。「みんな速かった」。レースを終えた2人の表情は曇ったままで、川田は悔しそうに語った。
 開始直後は出場したカヌー9艇が横一列に並び、激しいトップ争いが繰り広げられた。スタートダッシュで勢いに乗った沖水のペアも激戦のさなかにいたが、中盤に差し掛かるころに流れが変わった。体力を温存しながらも速度を維持する絶妙なパドルさばきが求められる場面で「うまくいかなかった」(川田)。バランスを崩して失速し、川田は「そこが勝負の分かれ目だった」と言う。
 トップとの差は徐々に開き、苦しいレース展開を強いられた。それでも終盤まで粘り、ゴール前の追い上げで8位に滑り込んだ。多和田は「全力を出した」と振り返りながら、「中盤でしっかり並んでいれば」と納得はしていない。
 次は2人が「最も得意だ」と自信を持つ200メートルに挑む。「最初から最後まで全力でやる」と川田は表情を引き締める。多和田は「応援に来ている両親に勝った姿を見せたい」。悔しさを力に変えて、2人は全国の頂点を目指す。(平安太一)