全国高校総体 自転車・成海、ロード4位


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自転車競技ロードレース フィニッシュ直前のスプリント勝負で力強くペダルを踏む成海大地(普天間)=9日、山梨県の笛吹市周回特設ロードコース(諸見里真利撮影)

 【南関東総体取材班】全国高校総合体育大会「煌(きら)めく青春 南関東総体2014」は9日、東京、神奈川、千葉、山梨の4都県で行い、県勢は4競技に出場した。自転車競技でロードレースの成海大地(普天間)が4位入賞した。

カヌーはカナディアンペア200メートルの沖縄水産(川田雄野、多和田竜之介)が5位入賞。カナディアンフォアの沖縄水産(川田、崎山喜友、多和田、神里大稀)が8位だった。弓道団体の男子・興南と女子・豊見城はともに決勝トーナメント2回戦で敗退し、8強入りを逃した。新体操は団体女子にコザが出場した。大会第10日は3競技を行うが、沖縄選手団はこの日で前半日程を終えた。県勢は17日から千葉県で開催する競泳に出場する。

◆理想の展開 成海、一歩及ばず
 トップ集団5人が臨戦態勢に入った。自転車競技ロードレースのフィニッシュまであとわずか。勝負の行方は最後のスプリントに委ねられた。成海大地(普天間)もペダルに力を込める。速度を上げるライバルたちと接戦を繰り広げながらゴールを駆け抜けた。着順は4位。「表彰台に上がりたかった」。表情にはほんの少しの悔しさと、それを上回る達成感がにじみ出ていた。
 周回コースの4周目までメーン集団の中にいた。一時はトップを走る選手に1分近くの差をつけられ「少し危ないと思った」。5周目を迎えるころにメーン集団から抜け出し、レース終盤には9人で構成するトップ集団に入った。
 昨年の高校総体は途中棄権し、6月の全日本選手権は「最後のきついときに集中力が切れた」と10位に終わった。何度も悔しい思いを味わい、最後の高校総体には「絶対に優勝する」と強い気持ちで臨んだ。
 レース終盤の苦しい場面では「支えてくれた人への感謝の気持ちを思い出した」。最終8周目でペースを上げてトップ集団5人に加わり、少人数のスプリントで勝負する理想通りのレースに持ち込んだ。「自分の走りで全国4位の結果を出せて良かった」。共に戦った愛車に手を添えながら、うれしそうに笑った。
(平安太一)